短時間で成果を上げる者と成果はあげないが時間外労働の多い者の給与逆転
もちろん会社が欲しい人材は能力が高く、短時間でも営業成績や有効な施策を打ってくれる人材だが、日本の労働基準法はもともと工場生産者を想定して、同じ時間働けば同じ生産ができるであろうから時間単価で報酬が決まる仕組みになっているため、現代のように時間に比例せず、知恵や業績に応じて賃金を払いたい場合には、それなりの工夫が必要となる。
具体的な対応策としては、以下の措置をとることが有効である。
①人事評価で業績等を勘案した報酬を支給できるように年収に占める賞与(人事評価を反映できる制度であることが前提)の割合を高める。
逆に、時間外単価は年収に占める給与の割合が低くなれば下がるので、時間優先の処遇から遠ざけることができる。
②資格や職務等級の数を増やし、評価を受けた者が上位資格に昇格し、処遇でき、成果が上がらないが長時間労働を行う者の時間外単価を抑えることができる。
③そもそもの低生産性従業員の長時間労働を発生させないように、管理職への意識付けを図る。